土地売却の税金(譲渡所得税)は「売却金額 − 取得費 − 譲渡費用」で計算します。取得費には購入代金や購入時の税金、譲渡費用には仲介手数料や印紙税など「売るために直接かかった費用」が該当します。経費を正しく計上できれば課税対象が減り、税額を抑えられます。土地売却を検討する際は、まずこの一覧で経費になる項目を把握しておくことが重要です。
■ ポイントまとめ
- 経費は「取得費」と「譲渡費用」の2種類
- 取得費=購入代金+購入時にかかった費用
- 譲渡費用=売却に直接かかった費用
- 仲介手数料・印紙税は代表的な経費
- 取得費不明なら売却額の5%で計算可能
- 固定資産税など維持費は経費にならない
1. 土地売却の税金計算の基本
土地を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所得税と住民税が課されます。譲渡所得は次の計算式で求めます。
譲渡所得 = 売却金額(収入金額) −(取得費 + 譲渡費用)
つまり、売却金額から「取得費」と「譲渡費用」の2つの経費を差し引いた金額に対して課税される仕組みです。この2つをしっかり計上することが、税額を抑える第一歩になります。
例えば、5,000万円で売却した土地の取得費が2,000万円、譲渡費用が200万円の場合、譲渡所得は2,800万円となります。この金額に税率を掛けて税額が決まるため、経費の計上額がそのまま税額に影響します。
なお、譲渡所得は他の所得と分離して課税される「分離課税」です。給与所得などと合算されないため、税率は所有期間に応じた一定の税率が適用されます(詳しくは第6章で解説します)。
また、土地を売却した場合、原則として確定申告が必要です。売却した年の翌年2月16日〜3月15日までに、住所地の税務署で申告を行います。売却価格が取得費や譲渡費用を下回る赤字売却の場合は、原則として譲渡所得税はかかりません。
2. 経費①「取得費」にできるもの一覧
取得費とは、土地を取得するためにかかった費用のことです。購入代金に加えて、以下の費用も取得費に含められます。
2-1. 取得費に含まれる主な項目
| 区分 | 経費になるもの |
|---|---|
| 購入時の費用 | 購入代金、購入手数料 |
| 購入時の税金 | 登録免許税(登記費用含む)、不動産取得税、印紙税 |
| 土地の整備 | 造成費用(埋立て・土盛り・地ならし)、測量費 |
| その他 | 立退料、所有権確保の訴訟費用、使用開始までの借入金利子、購入契約解除の違約金 |
2-2. 建物付き土地の注意点
建物付きの土地を購入し、おおむね1年以内に建物を取り壊して土地として利用した場合は、建物の購入代金や取壊し費用も取得費に含められます。また、建物の取得費は購入代金から所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた金額になる点も覚えておきましょう。購入時の書類は、売却時まで大切に保管しておくことをおすすめします。
2-3. 相続した土地の場合
相続で取得した土地は、被相続人(亡くなられた方)の取得費をそのまま引き継ぎます。相続税の評価額が取得費になるわけではないため、注意が必要です。先祖代々の土地などで取得費が分からない場合は、第5章で解説する概算取得費(5%)を利用できます。
3. 経費②「譲渡費用」にできるもの一覧
譲渡費用とは、土地を売るために直接かかった費用のことです。代表的なものは以下のとおりです。
| 経費になるもの | 内容 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却を依頼した不動産会社に支払う手数料 |
| 印紙税 | 売買契約書に貼る印紙(売主負担分) |
| 立退料 | 貸している土地・建物を売るため借家人に支払う明渡し料 |
| 取壊し費用 | 土地を売るため建物を取り壊した費用と建物の損失額 |
| 違約金 | 有利な条件で売るため既契約を解除した際の違約金 |
| 名義書換料 | 借地権を売るとき地主に支払う承諾料など |
このように、譲渡費用は「売るために直接かかった費用」が対象です。仲介手数料の上限は、売却価格が400万円超の場合「売却価格×3%+6万円+消費税」で、実際に支払った額が経費になります。
3-1. 印紙税の金額例
売買契約書に貼る印紙税は、契約金額に応じて決まります。令和9年3月31日までの軽減措置により、主な金額は以下のとおりです。
| 契約金額 | 印紙税(軽減後) |
|---|---|
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 6万円 |
4. 経費にならないもの(注意点)
次の費用は、土地の維持・管理や売却後の支払いに関するもののため、取得費・譲渡費用のどちらにもなりません。
- 固定資産税・都市計画税(所有中の維持費)
- 修繕費・管理費
- 売却代金の取立て費用
- 住宅ローンの残債返済(売却と直接関係のないもの)
- 土地の売却後に発生した費用
「なんとなく売却に関係するから」と安易に計上すると、税務調査で指摘される可能性もあります。経費の判断に迷う場合は、税理士や不動産会社に相談しましょう。また、経費を証明するため、売却時には仲介手数料や測量費などの領収書を必ず保管しておきましょう。
5. 取得費が分からないときは「概算取得費5%」
先祖代々の土地や購入時期が古く、取得費が分からない場合は、売却金額の5%相当額を取得費とすることができます(概算取得費)。実際の取得費が5%を下回る場合でも、5%で計算できます。
例:3,000万円で売却した場合 → 取得費は150万円
領収書が見つからない場合でも、この制度を利用すれば取得費を計上できます。購入時の書類を紛失した場合でも諦めずに、まずは不動産会社や税理士に相談してみましょう。
6. 税率と特例制度
6-1. 所有期間による税率の違い
譲渡所得にかかる税率は、所有期間によって異なります(売却した年の1月1日時点で判定)。
| 区分 | 所有期間 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 15% | 5% |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 30% | 9% |
※復興特別所得税(2.1%)が加わり、実効税率は長期で約20.315%、短期で約39.63%になります。所有期間が長いほど税率が低いため、売却時期の検討材料になります。
6-2. 3,000万円特別控除
自分が住んでいた家屋(マイホーム)とその敷地を売却した場合、3,000万円特別控除が適用され、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できます。所有期間の長短は問いません。ただし、親子や夫婦など特別の関係がある人への売却や、他の特例を利用している場合は対象外となるため、適用条件を事前に確認しましょう。
6-3. その他の特例
このほかにも、居住用財産の買換え特例や、公共事業のための収用等の場合の特別控除など、条件に応じて利用できる特例があります。特例の適用可否は個別の事情によって異なるため、売却前に専門家へ確認することをおすすめします。
7. シミュレーション(計算例)
【前提】土地を5,000万円で売却。取得費2,000万円、譲渡費用(仲介手数料・印紙税など)200万円、所有期間10年(長期)
譲渡所得 = 5,000万円 −(2,000万円 + 200万円)= 2,800万円
税額 = 2,800万円 × 20.315% ≒ 568万8,200円
取得費と譲渡費用を計上しなかった場合と比べ、課税対象が大きく減るため、経費の計上漏れは税額に直結します。売却時は領収書や書類を整理しておきましょう。
8. 沖縄・那覇で土地売却を検討中の方へ
那覇市の公示地価(2026年)は平均で1平方メートルあたり約33万円、前年比約+6%と上昇傾向にあります。那覇市は県内でも地価上昇が顕著なエリアで、中心部の商業地や住宅地を中心に需要が堅調です。特に相続や事業整理で土地の売却を検討される方には、売却時期と税負担のバランスが重要になります。
沖縄では相続した土地や遊休地の売却相談も多く、土地の価値や売却時期の判断には、那覇の地価動向に詳しい地元の不動産会社への相談が有効です。
土地売却の一般的な流れは、①無料査定・価格の確認 → ②媒介契約の締結 → ③買主との売買契約 → ④決済・引渡し → ⑤確定申告、となります。各段階で発生する費用と経費の扱いを整理しながら進めることで、安心して売却を進められます。
当社(株式会社アイエー 那覇支店)では、土地の無料査定から売却手続き、経費面のご相談までワンストップでサポートしています。那覇市内はもちろん、沖縄県内の土地売却に関するご相談を随時受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
9. FAQ
Q1. 土地売却の経費はいつまでに計上すればよい? 売却した年の確定申告で計上します。売却した年の翌年2月16日〜3月15日までに申告が必要です。
Q2. 仲介手数料はいくらまで経費になる? 売却価格が400万円超の場合、売却価格×3%+6万円+消費税が上限です。実際に支払った額が経費になります。
Q3. 印紙税はいくらかかる? 売買契約書の金額に応じて異なります。1,000万円超5,000万円以下は軽減後1万円(令和9年3月31日まで)です。
Q4. 固定資産税は経費になる? なりません。所有中の維持・管理費用のため、取得費・譲渡費用には該当しません。
Q5. 取得費の領収書がない場合は? 売却金額の5%を概算取得費として計上できます。
Q6. 赤字で売却した場合は税金がかかる? 譲渡所得がマイナスなら税金はかかりません。ただし、他の所得との損益通算ができるかはケースバイケースです。
Q7. 確定申告はどこで行う? 原則、住所地の税務署で行います。申告書類の作成に不安がある場合は、税理士や不動産会社に相談しましょう。
Q8. 売却価格が低くても経費は計上できる? できます。実際にかかった仲介手数料や印紙税は譲渡費用として計上でき、赤字売却なら税金はかかりません。
Q9. 土地の査定は無料で受けられる? 当社では土地の無料査定を実施しています。売却を検討されている方は、まず査定で土地の価値を確認することをおすすめします。
10. まとめ
土地売却の経費は「取得費」と「譲渡費用」の2種類で、正しく計上することで税額を抑えられます。取得費が分からない場合は概算取得費(5%)も利用可能です。税金の計算は複雑なため、売却を検討する際は、那覇の不動産会社や税理士に相談しながら進めるのがおすすめです。まずは無料査定で土地の価値を確認してみましょう。
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参考URL
- 国税庁 No.3202 譲渡所得の計算のしかた:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3202.htm
- 国税庁 No.3252 取得費となるもの:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3252.htm
- 国税庁 No.3255 譲渡費用となるもの:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3255.htm
- 国税庁 No.3258 取得費が分からないとき:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3258.htm
- 国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
- 国税庁 土地・建物の譲渡と税金(税率):https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_3.htm
- 国税庁 不動産譲渡契約書等の印紙税軽減措置:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7108.htm
- 株式会社アイエー住宅販売 那覇支店:https://www.aia-naha.jp/



